家庭菜園(2月)

ネギの種まき、苗作り


 晩秋から冬期にかけて収穫し、鍋物やすき焼きなど用途の広い根深ネギや葉ネギは、お彼岸のころが露地の苗圃(びょうほ)での種まきの適期です。

 畑は半月以上前に、元肥として完熟堆肥(たいひ)と油かす、化成肥料(酸性土壌なら事前に石灰も)を全面にばらまいて15〜20Cmの深さによく耕しておきます。

 ネギ苗作りで大切なことは、(1)そろいよく発牙させること(2)除草を怠らないこと(3)間引いて苗を適正な間隔にすること(4)肥切れさせないこと(5)病害虫防除を怠らないことです。

 そろいよく発芽させるには、まず、くわを何回も前後させて底面が均平になるよう、まき溝を入念に作ります。種は厚薄なく平らにまき、覆土(1〜1・5Cm厚〕したら、くわの背で軽く鎮圧します。その上を2〜3Cmの長さに切断したわらで覆い、防寒と降雨から幼苗を保護します。もみ殻薫炭も良い材料です。

 ネギの初期生育は遅いのですが、雑草は急にはびこるので、除草は遅れないよう徹底しましょう。

 草丈6〜7Cmのころから、伸びるにつれて2〜3回間引きし、最終株間を3Cm内外にします。その間、3回ほど条間に化成肥料、有機配合肥料などを追肥し、軽く中耕しておきます。

 病害虫、特に赤さび病、スリップス、ハモグリバエなどが発生しやすいので、早期発見に努め、薬剤散布し、苗床から本圃にできるだけ持ち込まないよう心掛けます。一方、セル成型育苗は、間隔がきちんとしているので、苗はよくそろいます。さらに植えつけの際の断根がないので、活着が良いという利点があります。

 成功のポイントは、(1)セル育苗用として配合された専用の土を用いること(2)かん水を上手に(晴天なら1日に2〜3回、周辺部を多めに)行うこと(3)1穴に3本立てるよう間引くこと(4)植えつけ前1〜2時間にたっぷりかん水して苗を抜きやすくしておくこと、などです。

 図は通常のセルトレイを用いた方法ですが、ネギ専用の定植機を使用するペーパーポット方式が専業農家では多く用いられています。経済栽培の場合には、JAでこの方法の指導を受けられるのが得策です。


板木技術士事務所  板木 利隆



  

家庭菜園(3月)

果菜類のトンネル栽培のポイント


 早取りを狙うトンネル栽培の植えどきは、桜の花が散り、日増しに陽光が強くなりだした4月上旬ごろ(関東南部以西の平たん地)です。果菜類の中でもカボチャ、トマトは比較的低温に強いのが特徴です。続いてキュウリ、次にナス、ピーマン、一番弱いのはスイカ、メロンとなります。植えつけはこの順で、2週間ほどの差をつけるようにします。

 植えつけが近づいたら、早めに元肥を施し、高めに形よく畝を作ります。数日前にはたっぷりかん水し、植え穴を掘ってトンネルをフィルムで覆い、すそに土を掛けて密閉して、十分に地温を高めておきましょう。

 適期が来たら、晴天日を見計らって苗を植えつけ、株の周りにかん水します。そして、直ちにフィルムで覆い、すそに土を掛けて密閉保温しましょう。トンネル内の気温が30度以上になるようなら、所々少しだけトンネルのすそのフィルムを開けます。夜間はすそを閉じて保温します。

 肝心なのは晴天の日中の換気です。およその目標として30〜32度以上にならないよう、所々すそを上げて通気しますが、風でフィルムがずり落ちたり、大きく開き過ぎたりしないよう、注意が必要です。

 この約1カ月間の管理の良しあしで、トンネル栽培の成否が決まります。目が行き届かないようなら、図のように頂部を開口させる方が安全です。すそからの冷たい風が入らないので、順調な生育が期待できます。降霜の恐れがあるときには、夜間だけもう1枚、フィルムかこもなどの保温材を掛けて保護しましょう。

 換気をすると乾くので、土の湿り具合を見て、時々かん水します。5月上・中旬になり、茎葉がトンネル内いっぱいに伸びてきたら、徐々にフィルムを大きく開けます。やがて日中は全開放にし、夜だけ掛けるようにします。そして、次第に夜も開放しながら徐々に外気に慣らし、暖かくなったらフィルムを外して露地と同じような栽培管理に移していきます。

 トマトやナス、ピーマン、キュウリは支柱を立て誘引し、カボチャ、メロン、スイカはつるを外に向けてはわせますが、このときできるだけ葉が裏返しにならないようにして、丁寧に扱ってください。

 誘引したら、すぐに一回目の追肥をして、盛んな生育に応えましょう。


板木技術士事務所  板木 利隆