知って納得! 税金講座

コンクリート敷き農作物栽培施設の敷地

 近年、営農形態が多様化し、土を使わず作物を育てる水耕栽培、収穫用ロボットの導入、病害虫の発生防止や衛生管理まで行う環境型ハウスなども登場しています。これらは、作業上の効率化のため、農地をコンクリートで覆った上で作業用レールなどの設備が必要になります。
 従来、農地法上で定義されている農地は「耕作の目的に供される土地」すなわち「労費を加え肥培管理を行って作物を栽培する土地」とされ、コンクリートで覆われた土地は農地と認められませんでしたが、今回、農地法が改正され、コンクリートで覆われた農作物の栽培施設の敷地も農地と認められるようになりました。ただし、農作物の栽培施設として建築された物であっても、実際にはそれ以外の用途に供される可能性もあるため事前にその土地の上に建てられる建築物の内容等について農業委員会に届け出なければなりません。また、農地扱いになるのは平成30年9月1日以後にコンクリート敷きにされた物に限られます。
 この農地法の改正に伴い、コンクリート敷きのハウス等の敷地については税務上も農地扱いに変更されます。例えば、(1)相続税等に関する法令の適用上、農地と同様の取り扱いとされるため、コンクリート敷き部分の相続税評価は、宅地等の評価ではなく農地評価になります。また、農地に係る相続税・贈与税の納税猶予も適用対象になります。(2)固定資産税に関して税額計算の基になる評価額が農地評価になります。(3)譲渡所得の計算上、「固定資産の交換(他の者が所有する農地との交換)」「農用地区域内にある農用地が農業経営基盤強化促進法の協議に基づき買い取られる場合の1500万円控除」等の特例を受けることができるようになります。
 ただし、税務上農地扱いとなる土地は、前述したように、平成30年9月1日以後にコンクリート敷きにされ、かつ、農業委員会に届け出た土地に限られます。従来からコンクリート敷きになっている土地は含まれませんので注意してください。

JA全中・JAまちづくり情報センター顧問税理士 柴原 一

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